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サンドリア王国はエルヴァーンが興した国で、ドラギーユ王家は500年もの歴史を誇っている。その長い歴史の中で、王位継承問題は数多く起こってきた。そして、現在でもそれが繰り返されようとしている。

王位を争っているのはDestin(デスティン)国王の嫡子であるTrion(トリオン)王子とPieuje(ピエージェ)王子。兄であるTrion王子は、剣にすぐれ直情的な性格。対して弟のPieuje王子は、常に冷静で広い視野の持ち主。
顔を合わせる機会があれば、2人はどこでも口論をはじめてしまうという。現場に居合わせた者は意外と多く「内容はあげ足の取り合いで、2人の妹であるClaidie(クレーディ)王女の気苦労が知れる」というのが共通したコメントだった。

ドラギーユ王家の歴史を紐とけば、歴代国王の多くがTrion王子に似たタイプの人物だったことがわかる。サンドリアは騎士が治める王国。騎士に君臨する者が剣を取れないとあっては、その指導力や統率力にも疑問が生じてしまう。しかし、クリスタル戦争で国力を疲弊した王国が必要としているのは、歴代の英雄ではないのも明白だ。4つの国が協調している今、求められるのは剣よりもPieuje王子のような広い視野に他ならない。

かくして、サンドリア王国では城の内外を問わず、2人の話題で持ちきりになっている。

いずれ時が解決する問題ではあるが、獣人の勢力が迫っているサンドリア王国で、いつまでも内輪もめしていられる場合ではない。悪いことが起こる前に、王位継承者が決まるのを祈るばかりである。
(Ainworth)

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