ウィンダス連邦とサンドリア王国にて信じがたい事態が起こった。共に直領である地域を獣人勢力に占領されてしまったのだ。まもなく奪還に成功したものの、コンクェスト政策開始以来の大事件となった。

今回の事件の引き金は、未熟なまま獣人らと戦い、傷つき倒れた冒険者の数が急増したことである。

おびただしい人の犠牲者を見て、自信を得た獣人勢力は、勢いに任せて攻勢に転じロンフォール地方やサルタバルタ地方を、ついに占領してしまったのだ。

サンドリア王国があるロンフォール地方にはオークのゲルスバ砦、ウィンダス連邦があるサルタバルタ地方にはヤグードの集落ギデアスがあるが、いわば、その喉元に突きつけられた獣人拠点の脅威が浮き彫りになった形だ。
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獣人は、我々への反攻の機会を虎視眈々と狙っていたのだ。本来、いまだ各国の支配が及ばぬ遠地を開拓するために奨励されていたコンクェスト政策は、完全に裏目に出てしまったのだ。

すぐさま冒険者による奪回作戦が行われ奪還に成功したが、その間はクリスタルを収集することができず、王国と連邦では経済的に苦しい日々が続いた。この状態があと少し続けば、両国とも財政破綻の危機に直面したことは間違いない。
「冒険者の時代」と冒険者が無条件で歓迎される昨今において、今回の事件が持つ意味はとても大きい。国家の経済が、冒険者達の動向に左右されてしまうことが明らかになったのだから。

今後も同様の事態が起きないよう、冒険者の活躍を支援し、見守っていきたい。

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