出来事


読者のみなさん、お元気でしたか? またまた『ヒマつぶし 名前講座』の時間がやってきましたよ。

連載第2回目の今回は、バストゥークにスポットをあててヒュームとガルカについて解説しましょう。

みなさん、このヴァナ・ディールでもっとも人口の多い種族は、5つのうちのどれだと思いますかな?
そう、ヒュームなんですよ。彼らの多くが生活しているのはバストゥークですが、それこそ世界各地に住んでいるわけなんです。まあ、これも種族としての性質なんでしょうか。冒険者の方などは、行く先々でヒュームに出会うんじゃないですかな?

いろいろな土地に暮らすヒュームの名前は、これまたいろいろ。まあ、ある意味でわかりやすい人たちです。

例を挙げてみましょうか。男性ではCarmelo(カルメロ)、Arawn(アローン)。Naji(ナジ)やPiotr(ピョートル)もヒュームの名前ですよね。女性では、Hilda(ヒルダ)、Rin(リン)、Brygid(ブリジッド)、Tami(タミ)など。

ね? 他の種族と違って、ヒュームの名前には目立った法則性が見られないでしょう。それこそが、彼らの最大の特徴と言えるわけなんですよ。
実はこれ、名前に限ったことではなく、ヒュームという種族自体にも言えることなんですよ。

エルヴァーンのように剣技に長けていたり、わたしたちタルタルのように魔法に秀でているわけでもない。そのかわり、特別何かが不得手というわけでもない。つまりヒュームは、資質や技能において非常にバランスのとれた種族だってことなんですね。
写真
写真 では、お次はガルカについて。ガルカもヒュームと同じくバストゥークに暮らす種族ですな。

わたしは研究でバストゥークに赴くこともあるんですが、いつかガルカに踏んづけられるんじゃないかって内心ビクビクしながら道ですれ違ってますよ。いや〜、あの人たちは、いったい何を食べてあんなに大きくなったんでしょう?
学生時代のわたしは、ガルカのようなたくましい腕を目指して筋トレに励んでいたもんですが、どう頑張っても、あんなふうにはなれなかったんですよ。まったくもって、うらやましい人たちですな。

おっと、失敬失敬。肝心な名前の話をしないといけませんね。

まず先に、ガルカの“本来の名前”についてご説明しましょう。思いつくところでは、Gelzerio(ゲルゼリオ)やBalgamirob(バルガミロブ)、あるいはDalzakk(ダルザック)。重厚感のある濁った音が特徴的です。いやはや名前からして、いかにも強そうではないですか。

いにしえの時代、ガルカは独自の言語を使っていたという説があるんですがね、彼らの名前にはその頃の発音の名残があるのではないかと考えられているんですよ。

さて、その一方では、Bright Moon(ブライトムーン)、Gray Wolf(グレイウルフ)などというように、彼らの文化をルーツとしない呼ばれ方をしているガルカたちもいます。

どうやらこれは、バストゥークに共生するヒュームが、自分たちにとって呼びやすい名前でガルカを呼び始めた結果らしいんですよ。これには納得できないガルカもいるようです。とはいえ、それぞれに物語性があるかのような呼び名ばかりで、これがなかなかシブい! 痺れますな。

さあ、いかがでしたか? ではまた、次回をお楽しみに。ごきげんよう。
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