出来事

獣人たちとの戦いが激化の一途を辿る昨今において、悪名を馳せ、獣人からは神格視されている怪物の目撃報告が各地で相次いだ。各国政府は緊急調査隊を派遣すると共に、冒険者に対して注意を喚起している。

『ノートリアスモンスター』の存在については、以前から冒険者の間で噂されていた。

彼らの所業は冒険者の間でなかば伝説と化し、悪名と共に語られていたのである。それが単なる噂でない事は、目撃者や被害者のみならず、勇猛な獣人すらも恐怖している事からも明らかだった。

いつしか人々は、この怪物を畏怖を込めて『ノートリアスモンスター(悪名高き怪物)』と呼ぶようになっていたのである。

その正体については「闇の力で強大化した魔獣」、「復活した闇の王の尖兵」など、様々な憶測がされたものの、正確なことは判っていなかった。

しかし、彼らが出没したという情報が、最近になって急増したのである。

この状況に憂慮した各国政府は、協力して合同調査隊を組織し、実体の究明にあたっていた。

そして先日、調査隊の一次報告がまとめられた。その内容は、冒険者たちの噂を肯定するものであった。
「巨大な体躯。群を抜く力。そして恐ろしい風貌。数多の災いをもたらし、その名を世間に轟かせる怪物」

報告書では『ノートリアスモンスター』を、こう定義した上で、Tumbling Truffle、Leech King、Geyser Lizardといった具体的な存在についても言及している。しかし、それ以外に噂される多くの存在については、依然不明なままであった。
写真
この報告を受けた各国政府は、冒険者たちに対し注意を促すと共に、『ノートリアスモンスター討伐令』を発布した。

討伐へおもむく冒険者たちには、是非とも安全を確保しつつ戦って欲しいと願うばかりである。

そして彼らの実像については、今後の合同調査隊の続報に期待したい。
(Zenngg)

戻る