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モグハウスの管理を生業とするモーグリ族が、慰安旅行中に多数行方不明となるハプニングが起こった。一時街は騒然となり、捜索依頼まで出されていたが、彼らは冒険者たちの尽力によって無事保護された。
戦う術を持たず、善良で我々人間と友好関係にあるモーグリ族は、冒険者の活動の拠点となるモグハウスの管理役を務めている。
モグハウスは、コンクェスト政策を支える重要な施設だ。
モーグリ族の献身的な協力があってこそ、各国はコストをかけることなく冒険者を雇うことができるのだから。
万一モグハウスが機能を停止すれば、多くの冒険者の財産が脅かされることだろう。
しかし、そのモグハウスの運営が危機にさらされる事件が起きた。
モグハウス管理組合の企画した、ヴァナ・ディールの名勝を歴訪する慰安旅行の途中、団体行動に不慣れなモーグリが、21人もはぐれてしまったのだ。
モーグリたちは旅行を急遽中止し、各国の街頭に立って彼らの主人である冒険者に捜索を呼びかけた。それはバルクルム砂丘で針を探すような途方もない依頼内容だった。
「世界中に散らばったモグたちを探して欲しいのクポ!」
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21人のモーグリのうち、万一誰か1人でも欠けていたら、仲間思いの彼らは悲しみに暮れ、すべてのモグハウスの運営が停止していたことだろう。
しかし、ヴァナ・ディール中の冒険者が、モーグリの期待に応えた。
彼らはモーグリを探すため、街、荒野、山岳、そして迷宮の奥深くにまで、足を運んだのだ。
そして、21人のモーグリは誰一人獣人に襲われることなく、冒険者に保護されたのである。
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これは冒険者たちに「モーグリを助ける」という不屈の意思がなければなし得なかった偉業である。
今回の事件は冒険者とモーグリの信頼関係を確認する試練だったのかもしれない。
1人はぐれて心細い思いをしたモーグリは、故郷の家族を思い出したことだろう。やわらかいベッドで目覚めた朝には、故郷に帰りたいと言い出すかもしれない。
その時は、どうか暖かく送りだしてやってほしい。
(Zenngg)
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