モンスターファイル



命あるものの存在を知る感知能力が「生体感知」である。興味深いことに生者の生命力が弱まるほど、感知可能な距離が長くなる傾向にある。ほとんどのアンデッド(不死を得た)モンスターが、この感覚を有する。

命の灯火を見ているのか、心臓の鼓動を聴いているのか、あるいは魂の匂いを嗅ぎとっているのだろうか。
生体感知がどのような感覚なのか、我々生者に知る術はない。

確かなことは、通常の我々の感覚とは全く異質なものであることだ。
このような生体感知能力を有するモンスターに近づくと、その位置に関係なく察知されてしまう。しかし、その半径については可変であることが、今回の調査で判明した。
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より死に近い存在を、より遠くから感知するのである。即ち、体力を消耗したものが、より遠くから捕捉されるのである。

GhostやSkeltonのような、「生」に未練を持つアンデッドモンスターが、仲間を増やそうとしているのか。

いくつかの仮説は考えられたが、なにぶん我々とは異なる世の住人のため調査は遅々として進まず、まだ推論の域を出ないのが現状なのだ。