時代の寵児として目覚しい活躍を続ける冒険者たち。彼らの雄姿は、憧れの対象となって子供たちの瞳に焼きついてきた。そんな冒険者を夢見て育った世代が、旅立ちの時を迎えようとしている。 対立の歴史を持つ三国は、かつてのクリスタル大戦で新興国ジュノの主導のもと、アルタナ連合軍を結成し、闇の王率いる獣人勢力に勝利した。 しかし、連合軍がもたらした平和が長く続くことはなかった。 近年、各国の協調関係が乱れるのを待っていたかのように、獣人勢力が攻勢に転じてきたのである。 そんな時代にあって、彗星のごとく歴史の表舞台に登場したのが冒険者たちだ。 冒険者の武勇伝は、吟遊詩人たちの格好の題材となって、どんな辺境の地でも聞くことができる。彼らは、ヴァナ・ディールの各地に潜む脅威を駆逐する勇者として、子供たちに夢を与えているのだ。 獣人たちとの攻防が続く中、勇者になることを夢見ていた多くの子供たちが成長し、冒険者としての門出を間近に控えている。 彼らは、憧れの勇者となるために、困難な道を選択したのである。 本紙は、後輩たちへのメッセージを得るため、諸国で名を轟かせる12人の勇者たちを取材した。 “闇を祓いし者”と称されるApos一行は快く取材に応じ、新米冒険者たちにエールを贈ってくれた。 「あきらめるな」 「至高の瞬間をかすめとれ！」 「辛い事があったら空を見上げて」 これから冒険者となる若者たちは、彼らが歩んできたのと同じ道を、歩み始めることだろう。 ときに絶体絶命の危難に見舞われても、信頼する仲間を見つけ、共に克服してゆけるはずだ。 そして、いつの日か、数多の先人たちが通った道とは違う、自分自身の道を見いだすに違いない。 本紙ヴァナ・ディール トリビューンは、冒険者の時代の到来と共に産声をあげた。 今まで本紙で取りあげた記事の中には、現在でも冒険者にとって有益な情報もあるだろう。 過去に掲載した記事、そして未来に掲載する記事が、彼らの冒険の糧となれば幸いである。