出来事

「雀鳳楼」で使われる道具"牌"に特別なものが存在する……。東方より伝わって以来、人々に楽しまれている遊び「雀鳳楼」。その中で一際異彩を放つ、銘入りと呼ばれる特注の道具があるという。

「雀鳳楼」を楽しむ人々の間で最近話題になっている特注品の"牌"は全部で5種類存在し、それぞれ大きさや材質が違うらしい。

"牌"とは「雀鳳楼」を遊ぶ際に必要不可欠なものだ。

遊び自体は"牌"に描かれた模様を組み合わせて得点を競うもののため、特別製である必要ない。

しかし、今回存在するといわれる"牌"は、宝石のように光り輝いていたというのだ。丹精に磨き上げた職人の腕の成せる技でろう。

噂によると、一番小さなものは、1イルムにも満たず、一番大きなものは、3イルムを超える。

この特別製の"牌"は果たして誰がどんな目的で作ったものなのか。

天晶堂を通じて各国に届けられたという情報から政府に問い合わせてもみたが、結果は「ノーコメント」であった。

ここから先は推測に過ぎないが、この道具は「雀鳳楼」がヴァナ・ディールで広まったことを祝って作られたものではないだろうか?

5つの種族であるヒューム、エルヴァーン、タルタル、ガルカ、ミスラ。

"牌"の大きさの違いが種族の体格差を考慮してのものなら各国に届けられたことも納得がいく。

小さいタルタルや、大柄なガルカが遊ぶ際に、現在一般的な大きさの"牌"を使うのは一苦労だろう。

本紙で情報を集めた結果、特注品に刻まれている銘のリストを手に入れることができた。

「Eldridge」「Tarm」「Jukutyou」「Imie」「Gloria」

"牌"職人の名前なのでは? という声も聞こえてくるが、あながち的外れではないだろう。

残念ながら、本紙の取材ではそう断定するまでの情報を得ることができなかった。

東方より天晶堂を通してヴァナ・ディールに届けられた銘入りの"牌"。

もしかしたら、すべての人に「雀鳳楼」を楽しんで欲しいという願いが込められているのかもしれない。



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