出来事 冒険者たちの結婚スタイル

冒険者同士の婚姻が制度化されてから、各国の窓口には多くの者が申請に訪れるようになった。彼らの結婚観は「我々のような一般人とは少々異なる」とよく指摘されている。そこで、彼らの結婚事情を調査した。

各国の婚儀担当者に今まで挙式を申請したカップルについて問い合わせたところ、なんと彼らの6割が異種族の組み合せだったことが判明した。

同種族同士の結婚がもっとも多かったタルタルでさえ、その半数は他種族の相手を選んでいたのである。

この事実から、冒険者の恋愛観は、開放的なものである、と言えるだろう。つまり、パートナーを選ぶ際、我々のように、その土地の風習や種族の慣習等よりも、自身の好みが色濃く反映されているのだ

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そこで、今度は彼らにとっての理想のパートナー像について調べてみた。

その結果、男性ではエルヴァーン、ヒューム、タルタルの順に既婚率が高く、新郎の5人に1人がナイトであった。

対して女性では、ヒュームとタルタル、次いでミスラの順に既婚率が高く、新婦の5人に2人が白魔道士となっていた。

この事実から導き出される人気のパートナー像は、愛する者の盾となり、剣を振るうエルヴァーンの男性ナイトと、傷ついた恋人に癒しの呪文を唱える可憐な女性白魔道士、といったところだろうか。

人気の式場についても調べてみたところ、最も多かったのはドラギーユ城、次いでジュノの女神聖堂となっていた。どちらも、人生の門出に相応しい厳かで美しい式場であり、この辺は冒険者も手堅いようだ。

無論、これらは、あくまでも冒険者の間で多く見られるパターンに過ぎない。

例えば、本来は結婚という風習のない大柄なガルカと、その手のひらに乗りそうな小柄なタルタルのカップルが、情熱的に愛を誓い合うといったような、個性的な結婚も少なくないのだ。

いずれにしろ、冒険者の結婚という新しい絆が、このヴァナ・ディールで多く築かれつつあることは、誠に喜ばしいことである。

この新しい絆が、いつの日か、乱れた世を良き方に導く原動力たりえるかもしれないのだから。

Zenngg

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