出来事 モグハウスでの過ごし方

ヴァナ・ディールを旅するすべての冒険者たちは、例外なくモグハウスを利用している。彼らはプライベートな場所で、どのように過ごしているのだろう? 冒険者にアンケートを行ってみた。

旅支度を整える場所、そして帰ってくる場所であるモグハウスは、冒険者にとって欠かすことのできない生活の場のひとつである。

時に騒がしいほど賑やかな都市の往来の喧騒も、一歩モグハウスに入れば遠のき、耳に届くことはない。
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「リンクシェルに耳を傾ける時、モグハウスの中だと快適ですね。外だとどうしても周囲の雑音に気をとられて、大切なリンクシェルの声を聞き逃しちゃうこともあって……」

アンケートの結果、“この静かな空間が、リラックスさせてくれる”という意見が多く寄せられた。その方法は人それぞれだ。ある者は、まるで農場のように、たくさんの鉢を並べて栽培に精を出している。また、ある者は、テーブルにドライフラワーを一鉢そっと飾って、観賞している。

他にも、誰にも干渉されない空間であることを活用して、より品質の高い製品を目指して合成に勤しんだり、新しく買い揃えた装備品の試着をしたりと、微笑ましいモグハウス生活を営んでいる話を、たくさん聞くことができた。

ところで、一口にモグハウスといっても、いろいろなサービス形態がある。

まず、国家が自国の冒険者のために提供しているのが、本来のモグハウスである。自宅のように、家具を自由に配置できる。

一方、冒険者が他国に行った際に利用しているのは、正式にはレンタルハウスと呼ばれる施設である。諸国間の提携によって冒険者に貸与されている施設であり、備え付けの家具しか利用できない。似ているが、両者は別物なのである。

また、カザムやラバオなどの小さな集落には、モグハウスこそないものの、ノマド・モーグリたちが冒険者たちの金庫やポストの管理を代行してくれる有料サービスがある。利用するには、懐と相談する必要があるが、辺境での活躍が多くなった冒険者にとって、彼らの存在は心強い。

屋外で諸手続きを行うため、「周囲の視線が気になって……」など、プライバシーを気にする意見もあったが、ちょっと忘れ物をした時に簡単に金庫から引き出せるなど、利便性も高く、利用した冒険者の評判は上々のようだ。

さて、これらモグハウスに対する要望も、次に紹介するように、冒険者から多く聞くことができた。

○ 荷物がいくらでも入る魔法の金庫が欲しい。
○ 室内でペットを飼いたい。
○ 友達を呼んでインテリアを自慢したい。

彼らがこのように望むのも、ひとえに“家”をもっと快適な空間にしたいという思いが強いからこそなのだろう。そう、彼らにとってモグハウスはまぎれもなく“我が家”なのだ。

いまモグハウスで本紙をご覧になっている冒険者の皆さん。このあと“我が家”で、どのように過ごされますか?
特派員 : Kanox / Caitsith

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