出来事 ガルカンソーセージで乾杯!

グスタベルグ山中で、あるイベントが催された。多くの冒険者がいれかわりたちかわり訪れ、火を囲んで仲間と語らいながら、焼きたてのソーセージとひとときの休息を味わった。

「ガルカンソーセージ」は、大羊の肉を腸詰めにして、そのまま焚き火で丸一日かけて燻すという、ガルカ族に伝わるワイルドな料理である。

今回のイベントは、その「ガルカンソーセージ」を、なんと25日にも渡って皆で作り続けようという、大がかりな試みだった。

イベントの目的は調理だけではない。ソーセージが焼けるのを待つ時間こそが、何よりの醍醐味なのだ。材料を調達するために大羊を狩る者。踊りを披露する者。火の番もそこそこに、最近冒険者たちで流行っている“モンスターを挑発し、味方陣地まで誘導する競技”に熱中する者。焼けたソーセージを片っ端からパクパク早食いする者。

ある冒険者は、このイベント中、なんと21本ものソーセージを焼いたそうだ。

写真 挙げ句の果てには、肉をいちいち切るのが面倒だとばかりに、大羊を焚き火までつれてきて、丸焼きにしようと試みる者まで現れる始末。参加した冒険者たちは、大いに笑ったり驚いたりしながら、それぞれの時間を満喫したのであった。

「初対面の人とあんなにバカのりで喋れるのは久しぶりだった」

「また是非参加したい」

これら参加者の声が象徴しているように、このイベントは冒険者にとって良き交流の場となったようだ。

約3週間に渡って催されたこのイベントは、Vernysさんの呼びかけのもと、数名のスタッフが協力しあって成功させたものだ。

初めてのイベント企画ということで、手探りの中、試行錯誤を繰り返し、その都度生じる各問題を解決しながら実現させたという。たとえば、新米冒険者でも参加できる工夫や、万が一に備えた救急隊の準備。材料の調達や食べ残して持ちきれなくなったソーセージの処理方法、開催中の市街への買出し方法、等々。

ひとつひとつ話し合い、協力を呼びかけて解決にあたったという。無論、すべてが上手くいった訳ではなかった。準備期間の短さや、バザーに出した商品の消化率など、今後の開催に向けた課題も少なくない。

それだけに、グスタベルグ山中にクラッカーの爆ぜる音が鳴り響き、イベントが終了した時のスタッフの感慨は、ひとしおだったようだ。

彼らが企画する次回のイベントが、楽しみである。
特派員 : Palulu / Siren

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