出来事 チョコボ 辺境を駆ける

チョコボは速くて安全な乗り物というだけでなく、我々にとってかけがえのないパートナーでもある。チョコボが騎乗可能となった辺境の地に赴き、冒険者とチョコボの関わりに迫ってみた。

オアシス「ラバオ」では、幾人もの冒険者がチョコボにまたがり、砂漠へ繰りだす姿がみられた。いくつかのエピソードを紹介しよう。


チョコボと沈黙の戦士
流砂洞にアンティカ退治に向かうというガルカの戦士を見上げ、チョコガールはひときわ体格のよいチョコボを用意した。始終無口だった彼は、見事な大剣を背負うと、失われた故郷へと向かって手綱を打った。


チョコボと穴掘り
リンクシェルの仲間と共にこの地を訪れていたDancerさん一行は、先日チョコボ掘り大会を開催したという。ギサールの野菜をたんまり買い込んで砂漠に繰りだし、チョコボに穴掘りさせるのだ。お宝を掘り当てて大喜びする者、いくら掘っても何も出ず首をかしげる者、皆が灼熱の砂漠を掘りまくったそうだ。

日が暮れてオアシスに帰る頃には、鞄の中身も、思い出もいっぱいだったに違いない。

Dancerさんたちは、他にもチョコボレースやツーリングなど、たくさんのチョコボ活用アイディアについて目を輝かせながら語り、早くも次の企画に思いをめぐらせていた。


チョコボと生計
チョコボの穴掘りで生計を立てているという自称“チョコボ掘り職人”さんは、たった今、砂漠で掘り出してきたばかりの“商品”を披露してくれた。合成の材料になりそうな品物が多く、珍しい品や高価な品もいくつか混じっていた。

そのほとんどは競売にかけてしまうそうだが、彼の掘り出す貴重な素材をわざわざ買い付けにやってくる、なじみの職人もいる、とのこと。

彼は、大切な物を地面に埋める習性があるGobrin Diggerの宝をつけ狙い、何日にもわたって追跡することすらある、というのだから驚きだ。


チョコボとリーダー
写真 南国カザムでは、モンスター討伐に向かうというUlo氏一行に同行させてもらった。地形が複雑で見通しも悪い上、地図も不鮮明なユタンガの道なき道を、チョコボで走るにはかなりの腕前を要求される。

案の定、この地でのチョコボ騎乗に慣れないメンバーがはぐれてしまうというハプニングが起こった。同じような景色が続くため、自分の位置を見失ってしまったらしい。

しかし、土地勘のあるUlo氏は、少しも慌てず、はぐれた仲間とリンクシェルを通じて手際よく連絡を取り、見事はぐれたメンバーと合流を果たしてみせた。その後、目的地に着いたUlo氏一行はチョコボを帰したが、凶暴なモンスター相手にも鮮やかな連携プレーを見せてくれたのだった。

他にも、チョコボにまつわる次のような意見を聞くことができた。

「同じチョコボでも腕次第で他人より速く走れるんです。誰も僕の前は走らせないよ」

「込み合う時間を避け、月夜にチョコボを独りで駆るのが好き」

「砂漠の果てで仲間が倒れてしまって。チョコボが目一杯がんばってくれたおかげで、力尽きる前になんとか助けることができました」

このように、チョコボにまつわる利用法、体験、思い出など、語り尽くされることはないかのようだ。

チョコボは決して単なる移動手段ではない。 チョコボは冒険者たちに愛され親しまれているのだ。 灼熱の砂漠に、スコールの樹海に、冒険心と好奇心と友情と少しばかりの野心を乗せて、今日もチョコボは風を切っていることだろう。
特派員 : Myhal / Gilgamesh

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