「役が覚えられなくて苦労した。覚えるの苦手……」Bressedtoothさん / Gilgamesh

「いつのまにか、必死になってイニシャルエッグを集めてしまいました」Vallyさん / Leviathan

「3国に凄く沢山人がいて、息苦しいほどだったよ」Yuuriさん / Diabolos

これらはすべて、モーグリたちが冒険者に広めたトレーディングゲーム「エッグハント」に参加した冒険者たちの言葉だ。

モーグリなどからイニシャルエッグを入手して、そこに書かれた文字の組み合わせで、次のような役を作るエッグハント。このシンプルな遊びを、冒険者たちは楽しんでいたのである。

【ファースト・3】
自分の名前の最初の3文字。

【イニシャル・ストレート8】
自分のイニシャルからはじまる連続した8文字。

【7・オブ・ア・カインド】
同じ文字を7つ。

このように、役を作るためには複数のイニシャルエッグが必要だ。しかし、モーグリは冒険者1人に対して1日1つしかイニシャルエッグを渡してくれなかったという。そのため、期間中になんとか狙った役に要するイニシャルエッグをそろえようと、彼らは奔走するはめになったのである。

イニシャルエッグを交換しようと久しく会っていなかった仲間に声をかけて回った者や、叫んでトレード相手を探す者、バザーから買い求める者、1人でなんとかしようとする者など、イニシャルエッグの集め方は、冒険者それぞれだったようだ。

「金銭での取り引きは感心しませんなあ」Cartzwellさん / Diabolos

そう言って、イニシャルエッグを無料で配る冒険者がいるかと思えば、ここぞとばかりに高値で販売する露天商も少なくなかった。書かれた文字によって相場が異なっていたため、そこに商機を見いだしたのだろう。また、客の方もそのような露天商をまわり、価格設定を見て楽しんでいたそうだ。

さらに、中にはこんなユニークな商売人まで現れた。

「イニシャルエッグは宅配所で取り扱ってくれないから、(モグハウスの前で)受け渡しの委託業務を請け負っている冒険者を見ました」J猫 (匿名)さん / Ragnarok

冒険者のたくましさは、商売においても同じらしい。

またこのエッグハントの期間中、市場にも卵特需が訪れた。ある種の卵をモーグリに手渡すことでも、イニシャルエッグを入手できたため、冒険者たちは「卵」や「エッグ」と名のつくものを買い集め、モーグリの顔色をうかがったのだ。中には次のような形で特需に拍車をかけた者もいたようだ。

「セブン・オブ・ア・カインドをそろえようとして必死で卵を買い漁っていたら、間違えてふつうの鳥の卵を買ってしまいました。そっくりなんですもの……」Poppleさん / Gilgamesh

文字どおりエッグハントというわけである。

ところで、冒険者はなぜエッグハントの役を作ることに熱くなったのだろうか?

前述のとおり、役は1人でも作れたが、冒険者同士で連携すればもっと効率よく作ることができた。ひょっとすると、彼らの冒険スタイルにも通じる遊び方が、受け入れられた結果なのかもしれない。

そして、新米冒険者とベテラン冒険者が一緒になって連携プレイを楽しめたことが、彼らをより惹きつけたのだろう。

「イニシャルエッグ集めに夢中で、ゲームが終わったことに気がついていない人がいました。競売所の上で いつまでも叫んでいる人も……」Cocoさん / Caitsith

ゆでたての卵のような冒険者の熱も、簡単に冷めるものではなかったようだ。

取材: Acute / Diabolos , Finleen
文:Ainworth

戻る