今回、ドリーマーズが挑戦するのは「守備隊(ガリスン)」。 獣人軍の脅威からアウトポストを守るのが主な任務だ。しかし、それだけではない。我々の任務には、アウトポスト外で戦う味方の支援も含まれているのだ。彼ら友軍の行動次第では、一筋縄では行かない状況だって起こり得るだろう。 はたしてドリーマーズは、無数の獣人兵から、無事に味方を守り抜くことができるのか!?

参加冒険者:ドリーマーズのメンバー

Selfeilliget
侍Lv30/戦Lv15 通称ゼル
ドリーマーズのリーダー。いまいち仕切れない

Abalard
忍Lv30/戦Lv15 通称アバ
仕事はきっちりこなすタイプ。時々悪乗りする

Feneinei
モLv30/戦Lv15 通称フェネ
ドリーマーズきってのしっかり屋さん

Yai
吟Lv29/白Lv14 通称ヤイ
駆け出しでPT戦に不慣れ

Bernwart
白Lv30/黒Lv15 通称バーン
独断専行のトラブルメーカー

Birp
ナLv30/戦Lv15 通称ビル
まだまだ新米記者。このコラムの筆者

――寒風吹きすさぶクフィム島。かじかむ手を白い吐息で温めながら、私は仲間の待つ池へと到着した。

ビ ル:あれ? 今日はこれで全員ですか?
ヤ イ:いや、カボチャくんまだ来てないよ〜
バーン:まてまてーーー! もうとっくに着いてるって。インビジしていただけだぜ?

――全員集合したことを確認すると、私たちはデルクフの塔の入口へと向かった。

フェネ:アウトポストだからここでいいはず
ゼ ル:おけ。それじゃみんな準備はいいな? 「雄羊革の密書」をガードに渡すぜ
王立騎士(Pitoire, R.K.) :
ここクフィム守備隊に、我が王国の隊商が研修にくるそうだ。安全を確保しつつ、彼らに自分で身を護る術を教えてやれ。

ビ ル:ってことみたいだけど、どうすればいいんだろう?
コラ、素人が手を出すんじゃない!
おとなしく守られなさい。

――答えはやがて分かった。突如巨人たちが大挙して現れ、突撃を開始。その辺をうろうろしていた交易商人に次々と襲いかかったのだ。

ア バ:うはっ、襲撃キター!
バーン:1stヘヴィスイングTP=46%
ア バ:ひよっこくんたちから、なるべく離れて闘って!
バーン:だれだおれとれんけいするのはー
フェネ:フェネ様 スペースコンボ発動!
ヤ イ:ケアル2->>ビル

――敵突撃の第一波をなんとかしのいだものの、すでに隊商には重傷者が出ていた。

フェネ:ちょっと、なんかいきなり死にそうなコがいる

――我々の動揺を見透かしたかのように、敵の第ニ波の突撃が始まった。まだ負傷者の回復が終わっていない。戦況は極めて不利だった。さらに、戦いなれない交易商人の行動がその状況に拍車をかけた。

フェネ:なんか範囲攻撃とかしちゃってますよ。このコたち。これは、巨人を寝かせても無駄だね
ヤ イ:ケアル2->>アバ
ア バ:バーン! 回復してー!!
バーン:今、バニシュガで忙しい〜!
巨人族に占拠されたアウトポスト。
これはもう絶体絶命?

――それでもドリーマーズだけなら、まだ巨人と互角に渡り合えていた。しかし、問題は隊商だった。巨人の豪腕の前に、なす術もなく次々と倒されていく。そして、最後に生き残っていた商人も、巨人の放った範囲攻撃によって力尽きてしまった。

ビ ル:隊商全滅したっぽw
ア バ:早いなぁ
ゼ ル:うあ
フェネ:ダッセ!!!
ヤ イ:え? 終わり?^^;
フェネ:失敗したらしき。もちょっと頭使って戦えってことだね?
ゼ ル:仕方ない。他のアウトポストに行ってみよう

――数時間の後、私たちはセルビナから程近いアウトポストの前にいた。まさか雪の降るクフィムから灼熱の砂丘へくることになろうとは……。

ゼ ル:よーーーし! 今度こそ成功させよう! 作戦はさっきと同じ。アウトポストからなるべく離れて戦って、商人に近づけさせないこと! 後は、範囲攻撃はきちんとつぶすこと
フェネ:範囲攻撃は、構えが見えたら、魔物のララバイとかシールドバッシュを入れれば大丈夫。あせっちゃだめだよ
ビ ル:らじゃ
ヤ イ:はい

――ところ変われば敵も変わる。砂丘のアウトポストを襲撃してきたのは、ゴブリンたちだった。
大挙するゴブリンに挑発成功。
でも、なんでバーンが前衛にいるの!?

フェネ:Goblin Swordmakerはこっちを向くですよ〜!
バーン:1stヘヴィスイングTP=0%
ア バ:こっちはまかせて
ヤ イ:ララバイうたいまーす
ゼ ル:ないすララバイ!!!
フェネ:ゴブリンをひよっこくんから引き離すのですよー!

――敵第一波の攻撃は、作戦どおり難なく退けることができた。 しかし、本番はそれからだった。ゴブリンたちは執拗に波状攻撃をかけてきたのだ。仲間のHPとMPは確実に減らされ
ていき、疲労は極限に達しつつあった。そして、もう何度目だろうか。それはゴブリンの突撃を何とかまた撃退した後だった。


ビ ル:おわったのかな
ゼ ル:ガリスンクリア?
フェネ:おおお?
ア バ:いやっまだだ! フェネッ、後ろ!

――つかの間の喜びだった。ついに襲撃部隊の黒幕、ゴブリンの詐欺師(Goblin Swindler)と、その取り巻きが現れたのだ。

ア バ:なんかすごい数だ
フェネ:ケアルガしろおおお〜
ア バ:バーンさん、ケアル!! ケアルして!!
ア バ:交易商人、のこりあと1人〜
ゼ ル:まじかー
フェネ:あとは……頼んだ……ガク

――1人、また1人と、味方が倒されていく。全滅は時間の問題だと思われた。しかし、ついにゼル渾身の一撃がGoblin Swindlerにとどめを刺した。

バーン:お、クリアw
フェネ:犠牲が多すぎた……

――こうして我々のガリスン体験は幕を閉じた。

生き残った交易商人はたった1人。PTの生存者もゼルと私ビルの2人だけ。勝利と呼ぶには、あまりにもふがいない結果である。リーダーのゼルは近いうちにリベンジすると息巻いているが、今回以上の成果を残せるとは思えない。

ただ、願わくば、この報告がいまだガリスンを体験していない方の一助とならんことを……