Tukuku(274 - 298)
大魔法時代前期の星の神子。在位290 - 298。3歳の時、無意識に唱えた黒魔法が原因で自宅を全焼させてしまい、時の星の神子タビロロに引き取られた。長じて書記官見習となったが、290年、タビロロによって後継者に指名され、星の神子を継承した(折しも魔法の普及によりタルタル諸部族の争いが激化しており、継承の儀に族長は誰一人出席しなかった)。

襲名後は、神殿内に蔓延っていた神官の部族派閥解体に努め、自らの権限を強めた。 294年には、東西に分かれて覇権を争っていたタルタル諸族の会戦の場に赴き、強烈な魔光を放って戦闘をぴたりと中断させると、犬猿の仲であった両陣営の代表者を休戦交渉のテーブルにつかせることに成功した。さらに、その数日後に神殿で宴を主催。豪華な食事と飲み物につられて集まってきた諸族の族長や長老を前に、部族の独立を保ちつつも、ひとつの国家としてまとまる必要性を提唱。三日三晩のぶっ続けの討論(と飲み食い)で、ついに族長たちに元老院設置を承認させ、ウィンダス連邦制の礎を築いた。

その後も、通貨を制定したり刑法や魔法を整備したりと活躍したが、298年、不治の病に倒れ、多くの人々に惜しまれつつ、入滅した。
Illustration by Mitsuhiro Arita