2月1日 天気:晴

[今日の仲間]
Daggwi(ガルカ・ナイト)通称ダグウィ
Zillah(エルヴァーン・獣使い)通称ジラ

今日のお弁当
ソーセージロール

貧乏ナイトから脱出できないダグウィとともに、またもやお金稼ぎの旅。 水の区の雑貨屋さんで草刈鎌をいっぱい買いこんで、ギデアスに出陣〜! そう、今日はモンスターを倒すんじゃなくて、ギデアスに生えてる作物とかを収穫しちゃうのだ♪

ギデアスで収穫すると、モコ草とかサルタ綿花とか裁縫系の素材と、マージョラムとかウィンダス茶葉とかの食材が採れるんだけど……あたしのお目当てはなんといってもマグワート!マグワートはスパイスの一種で、菱餅を作るときとかに使うのね。「ひなまつり」のときに食べるあまーいお菓子。「ひなまつり」前に用意しておかないと……と思って、ギデアスでの収穫をダグウィに提案したってわけ。

でもねぇ、マグワートってギデアスで採れるものの中でいちばん高いだけあって、見つけるのがいちばん難しいのよねー。ダグウィが採った分も全部ちょうだい! っていうのは申し訳ないから、あたしが採る赤モコ草とダグウィの採るマグワートを交換しようって約束に。赤モコ草はその名のとおり赤いモコ草で、昔はこの辺じゃ見かけなかったんだけど、いつのまにかサルタバルタにも生えるようになってたの。この草を使うとキレイな赤い服が作れるから、裁縫職人さんが高く買ってくれるみたい。これが今日のもうひとつのお目当て。

さてさて、あたしとダグウィは二手に分かれて収穫ポイントを探索。たまにかさばる荷物を合成して減らしつつ、順調に草刈り……あたし、亜麻まではなんとか自分で糸や布にできるんだけど、クロウラーの繭だけはまだ紡げないのよねー。最近、絹糸も高いから、これが紡げたらお得なのになぁ。

「なんだ、この虫……?」

ダグウィがなにか見慣れないものを見つけたらしい。気になって急いで合流したら、ダグウィが採ったのは大きなバッタ!しばらく見ないあいだに、こんな虫まで生息するようになったのね。

「あのー、もしよかったら、そのバッタ、譲っていただけません?」

声をかけられて振り向いたら、そこにはエルヴァーンのキレイなお姉さん……と、ひ、羊!?こっちの大陸では見慣れない動物なだけにびっくり!

「あ、驚かせてごめんなさい。私、獣使いのジラ。この羊さんはペットのピーちゃん」
「こんにちは、あたしはアリィ。戦士兼調理師よ」
「は、はじめまして! オ、オレレはダグウィ。ナ、ナイトやってます!」

おやおや……ダグウィったら美女を前に緊張してるみたい!このお姉さん、獣使いのモコモコアーティファクトで「へそ出し」なのよね。セクシーというかワイルドというか……。

「あら、調理師さんなの! 実は私、キングローカスト……このバッタちゃんね、これと、私が持ってるスカルローカストとマッシュローカストと野菜を合わせて“お汁”を作ってくれる人を探してたの! お願いできないかしら? お礼にこのマグワートを上げるわ」

ものすごい早口!そして強引に虫……イナゴとササキリかな、あと、ラテーヌキャベツとギサールの野菜とマグワートを押し付けられた。とりあえず、マグワートもらっちゃったし挑戦……成功! 飛蝗汁が完成〜♪

「ありがとう! さっそく呼び出してみるわ……と、その前に、ピーちゃんさようなら。さぁ、出でよ、ピーちゃん!」

ボワーンと、フライトラップのペットが登場。どうやらこのお姉さん、ペットはなんでもピーちゃんらしい……。

「うん、なかなかいい感じね♪ さてと。あなたたち、まだ草刈り続けるならお手伝いするわよ。どうする?」
「し、します! ぜ、ぜひ一緒にお供させてください!」

さすが獣使い!?……あのダグウィがあやつられてる!そして、ダグウィと謎のお姉さん・ジラは再びギデアスの草むらへと消えていったのでした……。どうやらジラも、冒険の仲間になってくれそう♪

街に戻ってから、何気なく競売所を見てたら、さっき使った各種ローカストが食材の項目で売られてて驚いちゃった。思わず味を想像してみたけど、あんなの食べたくないわねぇ。アリィ的には、今日はマグワートがけっこう採れたので大満足だったのでした。

text by Takashi and Asami Watanabe 
Illustration by Mitsuhiro Arita