クォン大陸から東のバストア海に突き出した大きな半島を指す。半島の先端は、ジュノ大公国に近く、その影響下にあるが、付け根の方の湿地帯は、獣人クゥダフ族の支配下にあり、都市が築き上げられている。
ヒューム族やエルヴァーン族に好まれる果実、ロランベリーを栽培している広大な果樹園。段々畑にして、日当たりや通風に微妙な差をつけることで、年中収穫できる工夫が施されている。また、デルフラント半島の突端にあたる場所には、三つの巨大な橋がかけられている。ひとつはジュノへと到る市場橋、ひとつはノルバレン地方へと到る『ボーリスブル卿の橋』、そして、もうひとつはジュノ海峡を越え、クォン大陸と結ばれた『ジュノ大橋』である。
周囲を高地に囲まれた中、非常に低い場所にできた一大沼沢地。大小無数の沼と繁茂する植物の浮島に、うっかりすると足をとられるため、通過するだけでも容易ではない。その上、この沼はクゥダフ族の本拠地となっており、旅人はおろか、冒険者も避けて通る恐ろしい場所とされている。
沼地に作られたクゥダフ族の都市。周囲を足場の悪い沼地に囲まれ、天然の要害となっているため、クリスタル大戦に敗北した後も、サンドリアやバストゥークの討伐隊を全て退け、クゥダフ族残党の安住の地であり続けた。柔らかく湿気に満ちた土壌を掘り進めるため、クゥダフ族がバストゥークから盗んだ高度な冶金・建築技術が遺憾なく発揮されていたが、腐食が著しいため、錆びない金属ミスリルの入手は、彼らにとっても重要事となっている。
ロランベリーを食い荒らす害虫クロウラーの住む洞窟。内部には、クロウラーの吐いた粘糸で、奇妙な巣が形作られている。冒険者には、クロウラー駆除が奨励され、賞金も与えらているが、何故かジュノ軍による本格的な殲滅作戦が行われたことは、かつて一度もない。これは、実は、彼らの一種が吐く絹糸が高級織物の材料として最近注目されており、ロランベリー以上に、ジュノに莫大な富をもたらしているからではないか、と実しやかに噂されている。