その、美しき世界
リ・テロア地方

ミンダルシア大陸の北東に位置する地方。この地方の木々は、樹齢が長く巨木に育つ傾向があり、全体的に針葉樹林が繁茂している。


聖地ジ・タ

リ・テロア地方の陸からの入口にあたる針葉樹林。樹齢数千年を数える大木も珍しくない森の中は、少量しか日が射さず昼なお薄暗い。しかし、そのおかけで、点在する岩の先端部が発光し、辺りを不気味に照らし出す、この森特有の怪現象を昼間でも観察することができる。ここは、ヴァナ・ディールの人々に神域と信じられており、「ロ・メーヴ」への巡礼者とゴブリンの追剥ぎ以外、最近まで訪れる者すら稀であった。


ボヤーダ樹

樹齢数万年に及んだとの説もある、ジ・タの森最大の巨木「ボヤーダ樹」。今では、その朽ちた跡にできた洞窟が、同じ名前で呼ばれている。洞内には、元々ボヤーダ樹の皮を被っていた光り苔が壁面にびっしりと密生し、淡い光に包まれた幻想的な空間を作り出している。なお、この一帯には凶暴な歩行植物「マンドラゴラ」の亜種が巣食っているため、自ら望んで訪れるのは冒険者ぐらいである。


龍のねぐら

「ボヤーダ樹」が朽ちた跡にできた広大な洞窟の一部。ここには、大樹の根が今なお生きており、大量の水が地底より吸い上げられ、噴出して泉を成している。この泉には新芽を息吹かせる不老長寿の滋養があるため、数百年に一度、太古の真龍の生き残りが飛来し、しばしの間ねぐらとする、というミスラの伝承がある。もっとも、世間では、子供を寝かしつけるための御伽噺と思われていたのだが……。


ロ・メーヴ

聖地ジ・タの深い森を進むと、忽然と現れる巨大な白亜の遺跡。古来より女神巡礼の総本山であったにも関わらず、危険に満ちたジ・タの森で、ほとんどの巡礼者が落命してしまうため、その全容を伝える文献がまったく残されていない、謎に包まれた建物である。


神々の間

サンドリア教会の発行する巡礼ガイドによると、ロ・メーヴの内部にあるとされる広大な本殿。女神アルタナや男神プロマシア等、神々の巨像が安置されているらしい。