from FINAL FANTASY XI開発チーム
モンスターの敵対心に関して(2006/04/28)

4月18日に公開されたバージョンアップ情報にて、MPK対策としてモンスターの占有権変更に関する発表を行いました。しかしながら、不明瞭な部分や説明不足の部分があったために、プレイヤーの皆様が誤解している状況が見られますので、もう一度具体的な例を出して説明をしたいと思います。

今回のバージョンアップで変更されたのは、占有権の「発生」部分についてのみです。モンスターが戦闘を行う対象を選ぶ敵対心の扱いに関しては、変更していません。

プレイヤー「A」がモンスター「M1」と「M2」の二体と戦い、それぞれのモンスターに「A」への敵対心が発生しているとします。「A」が占有できるのは一体だけなので、「M1」の占有権を持っているなら、「M2」の占有権を持つことはできません。この場合、「M2」には誰でも攻撃をすることができます。

ここでプレイヤー「B」が「M2」に攻撃を始めたとしましょう。

「M2」は「B」への敵対心を持ち始めますが、「A」への敵対心のほうが大きいうちは「A」を攻撃し続けます。そして、「A」への敵対心のほうが大きいので、「B」には占有権が渡りません。
(ここが今回のバージョンアップによって変更された部分です。以前は敵対心の大小に関わらず、すぐに「B」が占有するようになっていました。)

さらに「B」が「M2」に攻撃を重ねていき、「M2」の「B」への敵対心が「A」への敵対心を上回ったとしましょう。すると「M2」は「B」を攻撃するようになります。そして、「B」の攻撃によって「M2」の占有権が「B」に渡されます。

上述のように、変更されたのは「占有権の発生部分」なので、次のような場面では、自分に占有権がなくて攻撃できないモンスターから一方的に攻撃されることがありえます。次は具体例を出して説明します。

例1
プレイヤー「A」と、「A」が占有しているモンスター「M」とが戦闘している場面で、「A」のパーティメンバーではないプレイヤー「B」が、「A」を外部から補助することはできます。
このような行為は、「M」に「B」への敵対心を持たせます。それによって、もし「M」の「B」への敵対心が「A」への敵対心を上回った場合、「M」は「B」を攻撃するようになりますが、「A」による「M」の占有はキープされたままです。「B」は「M」から一方的に攻撃されることになります。

これを防ぐには、「B」が補助をほどほどに加減するか、「A」がさらに敵対心を上昇させたりしなければなりません。あるいは、「A」と「B」がそこでパーティを組んだり、「A」が救援要請を出す、という選択肢も考えられるでしょう。

例2
プレイヤー「C」と、「C」が占有しているモンスター「M」とが戦闘している場面で、「C」が戦闘解除したり距離が離れすぎたりなどの要因で、「C」の「M」への占有権が意図せずに解除されることがあります。
この時にプレイヤー「D」によって「M」が占有されたとしましょう。つまり、「D」への敵対心が「C」への敵対心を上回ったということですが、「C」への敵対心が消えているとは限りません。その場合「M」は、「C」と「D」、両者への敵対心を持っていることになります。

このような状態で、再び「M」に対して「C」への敵対心が上昇する行動がとられることで、「C」への敵対心が「D」への敵対心を上回ってしまうことがありえます。「M」は「C」を攻撃するようになりますが、「D」による「M」の占有はキープされたままです。「C」への敵対心が大きいうちは攻撃を続けます。「C」は「M」から一方的に攻撃されることになります。

これを防ぐには、まず、「C」は占有権を解除しないよう気をつけなければなりません。「D」が占有権を取得した後では、「C」がどれだけ敵対心を上げたとしても、「D」が解除しないかぎり、「C」が占有権を取ることはできません。

※なお、誤解を招く要因となったバージョンアップ情報の以下の一文を削除しました。
「これによりPCが攻撃できない状態のモンスターから、一方的に攻撃を受けることがなくなります。」


以上、複雑ではありますが、よりトラブルを少なくするための変更ですのでご理解くださいますよう、よろしくお願いします。