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銃声の止んだ戦場、あるいは傷ついたヴァンツァーが続々と帰還する駐屯地で、家族や大義のために戦った兵士たちは何を思うのだろうか?
センダー社のテストパイロットとして参戦したが、どうやらU.S.N.側についたのは間違いではなかったようだな。
わが社のGraveはさぞ痛かったであろう。威力をさらに強化して改良版を売りつけてやる。
他国の戦争に介入して儲けるのはいい気分だ。がっはははははっは。
――EC独第4軍ハフマン島分遣隊副長 |
――某SQのパシリ |
――TYPER |
――マイサウンドリーダー |
――Pi.Yo |
――明花(音響担当) |
くそ!またしてもU.S.N.に負けてしまった。
O.C.U.のみんな、どうしたんだ!くやしくないのかよ!
このままではO.C.U.は敗北の国となってしまう。みんな、どうか立ち上がってくれ・・・・
ペセタまで進軍することは夢じゃない・・・
――戦場で怪我を負った陸軍付最上級曹長 |
――酔った女性兵士 |
――電話中のOCU尉官 |
――心は常に 「ガンガンいこうぜ」 Xi |
――とある老軍人 |
――OCU新兵 |
フェイズ01以来連勝を重ね、ますます注目を集めるU.S.N.陣営。対するO.C.U.陣営は、どのように巻き返しを図ったのか――?
フェイズ06の戦局がどのように推移していったのか、戦局図と共に振り返ってみよう。
2月8日〜2月17日
[2月8日 20時00分]
開戦から2日目の夜、それまでフリーダム市近郊でにらみ合っていた両陣営に動きが見えた。デッドロック状態となっていたエリア10『フリーダム市:経済地区』セクター02「要塞」に、U.S.N.の遊撃部隊が侵入。
O.C.U.の防衛部隊を排除して、この要衝を制圧した。
[2月17日 3時00分]
だがその後、U.S.N.の進撃は阻まれ、エリア10中央のフリーダム市街地付近で戦線は膠着することになる。突破口を見出したいU.S.N.主力部隊と、それを許さないO.C.U.防衛部隊。両者の間で一進一退の攻防が続く。
2月28日〜3月4日
[2月28日 22時00分]
その均衡が崩れたのは、開戦から3週間が過ぎた頃。先手を取ったのはO.C.U.だった。
彼らは、はじめにセクター39「フリーダム北東部」の制圧に成功すると、近辺に展開していたU.S.N.部隊を徐々に圧倒しはじめたのである。
[3月4日 1時00分]
その結果、O.C.U.はついにフリーダム市全域を制圧。
さらに勢いに乗って、同市の東側、ペセタ前哨地域へ続く補給路に進軍した。
[3月5日 15時00分]
そして迎えた3月5日、O.C.U.主力部隊は、周囲の敵部隊の動向を把握するために不可欠なセクター47「レーダー基地」を手中に収めた。
U.S.N.がエリア14『ペセタ前哨地域』まで撤退するのは、もはや時間の問題かに見えたと思われた。
3月10日〜3月31日
[3月10日 15時00分]
しかし――、U.S.N.の精鋭たちがこのまま終わるはずがなかった。
彼らは、ペセタ防衛の要であるセクター66「要塞」の激しい砲撃を味方にして迎撃。
O.C.U.部隊のセクター60「補給路」から東への侵攻を阻止し、徐々に疲弊させ、やがて後退させることに成功したのだ。
[3月31日 15時00分]
その後、怒涛の反撃を展開したU.S.N.主力部隊は、フリーダム市街に駐留するO.C.U.防衛部隊を撃破。O.C.U.は、セクター04「オークヒルズ市」までの撤退を余儀なくされた。
こうして一気に優勢に転じたU.S.N.陣営がフリーダム西側の補給路を制圧すると、ほどなくして停戦が宣言され、フェイズ06は幕を閉じた。
なお、O.C.U.、U.S.N.両陣営の獲得ポイントは、次のとおりであった。
U.S.N. ポイント:36
O.C.U. ポイント:30
この結果を受け、イグチ社製のヴァンツァー(※)がU.S.N.諸国にて販売される動きも見られ、注目を集めている。
記者:Frederick Lancaster |
補足:イグチ社製 Housin/Gaihouシリーズ
ヤギサワ重工やサカタインダストリィといった軍需産業に強い繋がりを持つ大手の下請けとして実績を積んだ、イグチ社が開発した機体。砲臣/凱砲とも表記する。
同社は、アフリカ紛争時より培われた火器管制コンピューターの開発ノウハウを活かし、さらにレーダーと照準機を組み合わせた独自の射撃システムを導入したことで、重火器のコントロール方式の簡略化に成功。大火力の火器運用に特化した性能を得た。
また、重火器の搭載を可能にするべく採用した大出力のエンジンは、機体全体の装甲と同時に、脚部前方や肩を覆う特徴的な追加装甲の装着をも実現している。
これにより、Housin/Gaihouシリーズは、支援用の重火器を安定して運用できるヴァンツァーとして、後方支援用機体のベストセラーとなった。
同シリーズの成功により、「大火力・重装甲」はイグチ社製ヴァンツァーの代名詞としてゆるぎないものになったと言っても過言ではない。