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銃声の止んだ戦場、あるいは傷ついたヴァンツァーが続々と帰還する駐屯地で、家族や大義のために戦った兵士たちは何を思うのだろうか?
いくら壊して帰ってきても、きっちり整備して送り出してやる。そんな腕のいい整備兵が居たからこそ、今回の勝利はつかめたんだぜ。前線のやつらによく言っといてくれい。なに?前から整備してただろうって? …ば、ばっきゃろう、今回はその、ことさら気合入れて整備したんだよ!
| ――整備兵 |

| ――J.B |

| ――Pi.Yo |

| ――とある新兵教育教官 |

| ――放浪の画家 |
待たせてすまない、出迎え御苦労。
…すまんな、肝心な時に役に立てなくて。
戦闘開始早々病院送りにされて、ざまあなかった。
お前たちは最後まで最前線に立っていたんだ、胸を張っていい。
頭を切り替えるんだ。
でないと、また寝首をかかれるぞ。
…なぁに、次はこうはいかない。
浮かれていた私たちにいい薬を付けてくれた借り、しっかりと返してやらんとな。
さ、行こうか。
| ――前線へ復帰する部隊長 |

| ――akiyo |

| ――マイサウンドリーダー |

| ――某下士官 |

| ――Clash of Ironマニア |
前フェイズ中盤では怒涛の快進撃を見せたO.C.U.。U.S.N.撃破の手ごたえを確かにつかんだ彼らは、今フェイズで勝利を成し遂げることができたのか──?
フェイズ07の戦局を戦局図とともに振り返ってみよう。
【4月1日〜4月31日】
[4月17日 3時00分]

O.C.U.は、激戦区エリア10『フリーダム市:経済地区』中央の市街地で押し合いを続ける本隊の戦況をみつつ、別働隊で北側補給路の制圧を進めていた。
その士気の高さによってか、O.C.U.は主戦力を二分しているにもかかわらず、U.S.N.と互角以上の戦いを繰り広げた。
[4月21日 1時00分]

U.S.N.はこれを迎え撃つも、変わらぬ勢いで猛攻を続けるO.C.U.に押され、やがては後退を余儀なくされる。
その結果、ついにO.C.U.本隊がフリーダム市全域を制圧。さらに北側補給路の別働隊は、U.S.N.本拠地である激戦区エリア14『ペセタ前哨地域』を目指して東進した。
【5月1日〜6月1日】
[5月1日 1時00分]

そして迎えた5月、O.C.U.別働隊は『フリーダム市:経済地区』の東端に位置するセクター64「グレインビル市」の制圧に成功。
その間も、本隊を激戦区エリア14『ペセタ前哨地域』に延びる東側補給路へと進め、U.S.N.にじわじわと圧力をかけ続けた。
[5月24日 10時00分]

O.C.U.の粘り強い攻撃に苦しめられ、とうとう『ペセタ前哨地域』への侵入を許してしまったU.S.N.は、エリア内の補給路を絶たれたことが原因で、これに隣接するセクター68「ホワイトリバー市」をも奪われてしまう。
[6月1日 12時00分]

その後、U.S.N.は必死の抵抗を試み、セクター64「グレインビル市」、セクター68「ホワイトリバー市」の奪還に成功。さらに勝敗の分け目であるフリーダム市街地まで戦線を押し戻そうと奮戦したが、それが叶わぬまま停戦を迎えた。
こうしてフェイズ07では、その実力を十二分に発揮したO.C.U.が序盤より一方的に攻め立て、強敵U.S.N.を見事打ち破った。まさに、悲願の勝利である。
| 記者:Frederick Lancaster |
補足:ドミトーリ公社製 Vyzovシリーズ
ドミトーリ公社で製作された試作モデル。
従来のヴァンツァーとは異なる直線的な装甲形状を特徴としている。エンジンの分散配置や新型アクチュエーターの採用により、フロスト級のボディサイズでありながら、より優れた耐久力と積載能力を実現。同系統の機体バリエーションはいくつか確認されているが、その中でVyzovは性能バランスを重視した汎用機体として位置付けられていることが窺える。
詳細な情報が公開されていないため、どのような運用を目的として設計された機体なのか、今のところ定かではない。しかし、ドミトーリ公社が紛争勃発時からヴァンツァー同士の戦闘を想定した対電子装備の開発に余念がないことから、アナリストたちはVyzovを、対電子戦まで視野に入れた次世代ヴァンツァーの先駆モデルと見ている。
また、今回のO.C.U.陣営への供給開始も、ヴァンツァー同士の戦闘がもっとも激しいハフマン紛争を利用したテスト運用のためではないかとの見方もある。この機体供給については、O.C.U.、U.S.N.両陣営に販売ルートを持つサカタインダストリィ社が行っている点も興味深い。
ハフマン紛争が兵器見本会場となっているという揶揄は、あながち的はずれではないのかもしれない。