ハフマン紛争レポート -最終回-

激戦区の戦況

先ごろ終了したフェイズ13は、長きにわたる両陣営の戦いを締め括る最終フェイズとなる見通しだ。そう、第2次ハフマン紛争は、間もなく真の終戦を迎えようとしているのである。そんな歴史的瞬間が目前に迫った今、フェイズ00からフェイズ13までの戦局をダイジェストで振り返ってみることにする。

[O.C.U.]

【フェイズ00 勝利陣営:O.C.U.】

フェイズ00を代表する戦いを挙げるなら、それは激戦区エリア10『フリーダム市:経済地区』西端の要衝、セクター04「オークヒルズ市」におけるO.C.U.の篭城戦だろう。その強固な防衛をどうにか突破して勢いを得たU.S.N.が、O.C.U.本拠地の激戦区エリア06『ロクスタ砂漠』の西端に位置するセクター12「マルタフ市」まで攻め込む局面もあった。しかし、自陣営から遠く離れた敵本拠地では補給率や制圧率を維持できず後退。最終的には僅差でO.C.U.に勝利をもぎ取られてしまう結果に終わった。

勝利したのは、効率よく拠点制圧を進めたO.C.U.であったが、記録によれば、激戦区全体の勝率ではU.S.N.が上回っていた。勝者O.C.U.は、戦略が力に勝ることを示したのである。

[U.S.N.]

【フェイズ01 勝利陣営:U.S.N.】

U.S.N.はフェイズ00の停戦協定により、激戦区エリア10『フリーダム市:経済地区』セクター66「要塞」から全戦力撤退した状態で、フェイズ01に臨まねばならなかった。この屈辱的状況が兵士たちの闘志に火をつけたのか、同軍は開戦早々セクター66「要塞」の奪還に成功。そのまま前線を押し戻すかと思われたが、前フェイズから勢い衰えぬO.C.U.の反撃に耐えられず、最重要拠点とも言えるフリーダム市全域の制圧を許してしまうことになった。
一方のO.C.U.は、これに続けて自陣営への補給確保と敵陣営への補給断絶を集中的に狙う作戦を展開。フリーダム市と激戦区エリア14『ペセタ前哨地域』を結ぶ南側補給路上にて、粘り強く攻撃を繰り返した。その激しさは、市街地を優に超える交戦回数の記録が物語っている。

O.C.U.は一丸となって善戦したが、最終的には高い士気を維持したU.S.N.がO.C.U.の主力部隊を撃破し、見事フリーダム全域を奪還。前フェイズの雪辱を果たしてみせた。

【フェイズ02 勝利陣営:U.S.N.】

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【フェイズ03 勝利陣営:U.S.N.】

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U.S.N.優勢のまま迎えたフェイズ02、そしてフェイズ03――。
フェイズ00で味わった勝利の美酒を再び求めるO.C.U.は、開戦直後より激戦区エリア10『フリーダム市:経済地区』フリーダム市へ向けて侵攻を開始。一時は、総力を投じて激戦区エリア14『ペセタ前哨地域』直前まで攻め込むという勢いを見せた。
だが、前線が『フリーダム市:経済地区』の東端に位置するU.S.N.の防衛拠点、すなわちセクター66「要塞砲」の射程範囲に差し掛かると攻撃の勢いは失速。それを待ち構えていたU.S.N.軍は、要塞砲の援護下に戦力を集中させて攻勢に転じ、一気にフリーダム市全域を制圧した。
最強を名乗っていたU.S.N.は、この連勝を機に、名実ともに最強の軍隊になろうとしていた。

【フェイズ04 勝利陣営:U.S.N.】

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【フェイズ05 勝利陣営:U.S.N.】

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【フェイズ06 勝利陣営:U.S.N.】

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フェイズ04、05に見られたU.S.N.の作戦のひとつに、フリーダム市への速攻がある。
同軍は、フェイズ04の開始直後に激戦区エリア10『フリーダム市:経済地区』セクター33「フリーダム南西部」を、フェイズ05の開始直後には、同エリアのセクター32「フリーダム北西部」を奪取。フリーダム市をめぐる両軍の立場はフェイズ02、03とは逆転し、序盤からU.S.N.が戦局の主導権を握る展開となった。
フリーダム市を押さえた同軍は、北側補給路へも部隊を送ってO.C.U.の戦力を分散させ、敵部隊が得意とする一点突破を封じることに成功。優勢のまま停戦を迎える形となった。

続いて迎えたフェイズ6では、開戦からわずか2日目の夜、U.S.N.の遊撃部隊が『フリーダム市:経済地区』セクター02「要塞」を制圧した。
前線はその後しばらくフリーダム市街地付近で膠着することとなったが、O.C.U.がこの均衡を破り、先にフリーダム市全域の制圧に成功した。
その後の戦いで、勝機をつかんだかのように見えたO.C.U.だったが、セクター66「要塞」の激しい砲撃を浴びると徐々に疲弊。停戦が宣言された時、前線はセクター04「オークヒルズ市」まで大きく後退していた。

【フェイズ07 勝利陣営:O.C.U.】

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【フェイズ08 勝利陣営:O.C.U.】

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フェイズ01以降の敗北から何としても脱却したいO.C.U.が底力と意地を見せたのが、フェイズ07であった。
激戦区エリア10『フリーダム市:経済地区』中央の市街地で両軍の本隊が激突している最中、O.C.U.はU.S.N.のお株を奪うかの如く、北側補給路に別働隊を派遣した。戦力を二分したにも関わらず、士気の高さからその勢いを維持していたO.C.U.は、まずは本隊のみでフリーダム市全域を制圧。続いて、北側補給路上で交戦していた別働隊がセクター64「グレインビル市」を制圧。さらに本隊がセクター68「ホワイトリバー市」の制圧にも成功した。
こうしてU.S.N.の防衛の要とも言うべき都市をすべて手中に収めたO.C.U.は、完全なる勝利を達成したのである。

フェイズ07にて勘を取り戻したO.C.U.の猛攻は、フェイズ08でも止まることはなかった。
精鋭部隊が、激戦区エリア14『ペセタ前哨地域』セクター39「クインストン市」とセクター07「ビエンヌ市」をデッドロックに追い込む活躍を見せたかと思うと、その後本隊がセクター11「フロンテーラ市」を陥落させ、U.S.N.を圧倒。
フェイズ07、08の連勝をもって、O.C.U.は完全復活を全世界にアピールした。

【フェイズ09 勝利陣営:U.S.N.】

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【フェイズ10 勝利陣営:U.S.N.】

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【フェイズ11 勝利陣営:U.S.N.】

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連勝を収め、弾みをつけたO.C.U.は、フェイズ09でも本隊を激戦区エリア10『フリーダム市:経済地区』中央の市街地に配備、別働隊を北側補給路へ送り込む作戦を取った。
その作戦が功を奏し、本隊はセクター32「フリーダム北西部」とセクター39「フリーダム北東部」を立て続けに制圧。その後、別働隊を呼び戻して本隊に合流させた同軍は、フリーダム市から激戦区エリア14『ペセタ前哨地域』へ続く南側補給路上を順調に東進し、『フリーダム市:経済地区』の東端の「ホワイトリバー市」を陥落させた。
O.C.U.がフェイズ09の勝利を確実なものとしたかに見えたその時、全兵力を集中したU.S.N.の反攻作戦が発動。停戦直前にフリーダム市全域を奪還されたO.C.U.は、まさかの逆転負けを喫する結果となった。

この敗北が響いたのか、続くフェイズ10、11では、O.C.U.の攻撃が精彩を欠き、開戦から1週間と経たないうちに、フリーダム市全域をU.S.N.に奪われる事態となった。
その後、態勢を立て直した同軍は前線を東へと押し返し、特にフェイズ10においては戦局を振り出しに戻すほどの底力を発揮したが、U.S.N.の怒涛の反撃を前に、またもや無念の後退。
もはや、U.S.N.の勢いを止めることはできなかった。

【フェイズ12 勝利陣営:U.S.N.】

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【フェイズ13 勝利陣営:U.S.N.】

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フェイズ12でも、先制攻撃をしかけたのはU.S.N.だった。
攻撃開始からわずか1日という電撃的な速さで激戦区エリア10『フリーダム市:経済地区』フリーダム市全域を制圧した同軍は、その後O.C.U.を翻弄する作戦を展開。あえて南側補給路を避け、サカタインダストリィ本社のあるセクター25を通過する最短ルートにて同エリアセクター04「オークヒルズ市」への進軍を開始した。
予想に反する敵部隊の行動に一時は態勢を崩しながらも、O.C.U.はフェイズ中盤で一気に攻勢に転じ、わずか2日で戦局を振り出しに戻してみせた。
この奇跡の逆転劇の後、数日はO.C.U.優勢の状態が続いたが、再びU.S.Nにフリーダム市全域を奪還され、さらには南側補給路を西へ侵攻してくる同軍を食い止められぬままフェイズ12の停戦を迎えることとなった。

そして迎えたフェイズ13――。
序盤から、両軍がひたすら全兵力をぶつけ合う、文字通りの総力戦が繰り広げられた。
前線での戦いは熾烈を極め、もはや周囲の施設や補給路上に別働隊が出撃する余裕はほとんどなかった。そんな状況において、U.S.N.がフリーダム市全域の制圧に成功。以後は、潤沢な補給物資を頼りにO.C.U.の各部隊を次々と突破しながら前線を西へと押し進め、ついにはフリーダム市からセクター04「オークヒルズ市」に繋がる南側補給路を制圧するに至った。
こうしてフェイズ13は、U.S.N.優勢のうちに幕を閉じた。


総合結果
O.C.U. vs U.S.N.
3勝    11勝

圧倒的な戦闘力で押し切るU.S.N.。
そして、策略と粘り強さのO.C.U.――。
これまでの結果を振り返ると、勝率では言うまでもなくU.S.N.が上回っている。しかしながら多くのフェイズにおいて、O.C.U.が停戦間際までU.S.N.を攻め立て、苦しめてきたのも事実である。

両陣営の戦いは、フェイズ13の終了後、ますます激化し、U.S.N.による先のロクスタ強襲を契機に、急展開を迎えている。現在はO.C.U.が、本隊はもとより傭兵部隊や別働隊までを駆使した凄まじい反撃を展開している。

軍関係筋の間では、第2次ハフマン紛争は、間もなく終戦を迎えるとの見方が強まりつつある。
たとえこの戦いにどのような結末が訪れようと、家族や大義のため、そして祖国のために戦い抜いた、誇り高きヴァンツァーパイロットたちの生き様が色褪せることはない。
少なくとも、記者はそう信じている。

記者:Frederick Lancaster

勝利陣営向け報酬ヴァンツァー

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