土田プロデューサーからのメッセージ

「フロントミッション オンライン」サービス終了によせて

βテスト開始時の何とも言えない高揚感は、今でも記憶に新しいです。運営開始後、プレイヤー一人一人がバトルに出撃していく様を見送ったり、ロビーで交わされる会話を聞くだけでも楽しかったことを覚えています。

βテスト終了後頂いた意見を基に、サービス開始に向けて当初は想定していなかった様々な変更を行っていきました。

例えば、「パイロットレベル(ジョブレベルを加算したもの)」を追加したり、「前線を低コスト・後方を高コスト」に変更したりなどです。

サービス開始後に入れた仕様の中で最も印象に残っているのは、「戦局リセット(フェイズ制)」の導入でした。

これも当初は想定しておらず、制圧率などの仕様を「押されている陣営が押し返しやすくなる」だけでやりきる予定でしたが、プレイヤーの皆様からの意見と、運営チームの熱意に押されて実装に踏み切りました。

いずれも当初の企画とは逆の仕様となったため、本当に導入をしてよいものかどうか不安もありましたが、結果として「フロントミッション オンライン」になくてはならない仕様となりました。

「フロントミッションシリーズのマルチプレイオンラインゲーム」という新しいジャンルのゲームを運営していくにあたり、開発・運営チームともに(ファイナルファンタジーXIの経験があったとはいえ)初めて経験することが多く、プレイヤーの皆様にご迷惑をおかけすることも多かったと思います。

プレイヤー間で開発者の想定を超えるような様々な戦術が編み出されて、開発者一同感心しました。中にはあまりに強力だったため、バランス調整によって封じることになった戦術もありますが、プレイヤーの皆様の創意工夫には頭が下がる思いでした。

およそ3年にわたり運営を続けてこられたのは、ひとえにこのゲームを我々開発者よりも深く理解し、ずっと楽しんでくださったプレイヤーの皆様がいたからだと思います。感謝の言葉もありません。本当にありがとうございました。

開発者一同、この作品にはひとしおの愛着を感じており、皆様からいただいた貴重なご意見を基にオンラインゲームを運営するという貴重な体験を通して感じた様々な思いがあります。

今回このコメントを書くにあたり開発メンバーにコメントを求めたところ、
「戦車の操縦をできるようにしたかった。」
「当初企画をしていた『ヘリからスリングで降下して戦場に降り立つ』っていうのを実現したかった。」
「闘技場の観戦者数をもっと増やしたかった。」
など、まだまだやりたかったことがいっぱい寄せられました。

また、「こちらが提供するものを遊んでいただきながら、プレイヤーの方と一緒にゲームが作られていくということを身を持って知ることができました。」というコメントも寄せられており、この貴重な経験が我々クリエイターの血となり肉となっていることを感じています。

我々にできるお礼は、今後もプレイヤーの皆様にもっともっと満足していただけるコンテンツをご提供することだと思っています。

何卒、次のコンテンツでまたお会いできることを楽しみにしております。

フロントミッション オンライン 開発・運営チーム一同
代表として、プロデューサー土田俊郎