|
パーティの戦力って、個人の技量はあまり関係ないの。メンバーの構成を間違えなければ、彼らは最高の成果を出してくれる。いかに戦いやすい環境を作るか、それがリーダーの務めだわ。
凶暴な獣人たちを相手にする以上、パーティは1つの組織として完成していなければいけないの。 |
|
理屈で考えればとても簡単。前衛に戦士やモンク、後衛に魔道士たちをバランスよく配置するだけ。
そうすれば、彼らはプロフェッショナルとして期待以上の活躍をしてくれるわ。
それに冒険者が6人も集まれば、どんな不測の事態だって対応できるものよ。みんなが、それぞれ自分の役割を理解してればの話だけどね。
|
|
|
あたしの仕事は、そんな戦いやすい環境を整えるため、パーティのメンバーを選定して、スカウトすること。それに、向かう場所の地形の把握、遭遇する危険の想定と回避策までできていれば理想的ね。
準備に時間がかかるけど、これを怠らなければ現地での危険度は半分以下になるわ。
そして戦いのときは、声を掛けあいながら全体の状況を確認するの。
"いざ"ってときを見極め、冷静な判断をする。戦闘中にこれを心掛けてれば、まず犠牲者は出ないわ。
でも、これだけやったから万全、なんてことは全然ない。油断なんかしてたら、あっというまに獣人たちの餌食にされちゃう。
だから、小休止しながらのディスカッションを必ず行うの。
そのときは怒鳴りあいなんて、しょっちゅう。みんな歴戦の冒険者だもの、個性が強くて意見が衝突するのも当たりまえよね。
些細なことでパーティの結束が乱れて、仕方なく解散したときなんか、3日くらい落ち込んじゃった。
リーダーって本当に難しい。
でも、冒険を終えた時に「おつかれさま」っていわれるだけで、報われた気になっちゃうの。
おかしいでしょ?
|
|
|