特集 ヴァナ・ディールの婚儀

2.バストゥーク様式
写真 バストゥーク共和国では、自由な雰囲気を列席者全員が満喫できる現代的な婚儀を目指している。工務省の戸籍官である我々が、生涯の思い出に残る日を約束しよう。

共和国政府の名において進められる式では、我が大統領より頂戴した御言葉を戸籍官が伝える。列席者全員で挙げる祝杯は、自由で活力にあふれたこの国ならではの習慣であろう。

なお、工務省では、新郎新婦の希望や参列者の人数に応じて、3箇所の式場を推奨している。

まずは、この国が誇る先進技術を生み出してきた大工房だ。工房長のご厚意によって、女神像のまつられた一室を式場として利用できる。

式場としては決して広い方ではないが、内々で心温まる婚儀を行いたい新郎新婦には最適だ。祭壇にともる蝋燭の明かりは2人の記憶に焼きつき、永遠に生き続けるだろう。

屋外で開放的な雰囲気を楽しみたいなら、バストゥーク港を選ぶとよい。心地よい潮風が吹く中、そこに集う多くの仲間たちと、幸福な時間を共にすることができるはずだ。

南グスタベルグを共に旅した思い出がある2人は、眼下にザフムルグ海が広がる断崖に建つモルヒェン灯台で式を挙げるのもよいだろう。我が国にふさわしい、質実剛健な式場だ。

これらの式場に加え、ジュノ上層の女神聖堂とも、工務省は提携している。新婚旅行を兼ねて、国外で挙式するのも悪くはない。

いずれの式場を選択した場合でも、輝かしい未来への第一歩を踏み出そうとする2人の冒険者のため、我々戸籍官も誠心誠意尽力することを約束しよう。