冒険者への道



あなたは魔法について、どの程度の知識をもっているだろうか? 魔道士の呪文は世の理を動かすが、彼らとて万能ではなく、魔法は無限ではない。いかに優れた魔道士でも、1人の人間に過ぎない。

はるか昔、ひ弱なタルタルがヴァナ・ディールでもっとも栄えた時代があった。他の種族や獣人を、魔法によって退けていたのだ。

伝承によれば、魔法は、偶然ホルトト遺跡に迷いこんだタルタルの少女が、天啓によって授かったものだそうだ。

その伝承を信じれば、魔法とは人間が編み出したものではないことになる。だからこそ、ウィンダス以外の地で魔法が生まれることはなく、魔法を知らぬものにとって脅威となったのだろう。
写真 獣は火を恐れるが、火について知る我々は火を利用するのと同じである。

やがて魔法はヴァナ・ディール中に知れ渡るところとなり、獣人すらも魔法を会得するに至ってタルタルの栄華は終わりを告げた。魔法のためには無防備となる詠唱が必要で、その隙を狙われては防ぎようがない。魔道士の肉体は獣人の腕力の前ではひと溜まりもないのだから。
さらに魔法は自らの内に秘めた魔力を解放する力であり、その魔力には限界がある。無闇に使っていては、自らの破滅を招くだけだ。それゆえ魔道士には、彼らを守り詠唱を助ける存在が必要となる。

魔法の偉大さは疑うべくもないが、過信してはならない。覚えておくがいい、仲間の協力を得てこそ魔道士は真価を発揮できるのだと。